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私が副経営者の渡邉光昭です。最後までお読み頂き有難うございました。



 副経営者のひとり言〜父なき渡邉家〜
その3 父なき渡邉家の編

父は裾野が広がった人でしたから、父の亡くなった後、やらなければならないことが山ほどありました。例えば、渡邉家のお墓は多摩墓地に有りますが、名義人が父のまた父の名前で、北海道の原籍までさかのぼることから始めなければなりませんでした。また、岩手県松尾村には製材所の跡地、伊東市宇佐美には工事途中の別荘、同市小川の別荘、武蔵野市の借地権付アパートの整理、箱根の別荘の寄付、京都の別荘の引き揚げ、オールズモビルカトラスというバカでかい車やドイツ車なども処分しました。母は少し残念そうでしたが、『私の身の丈にあった車を』とお願いして処分しました。

このように、多岐にわたる父のやりかけの事や置いていかれた物の財務整理が沢山ありました。残してくださった財産も多くあり、本当に有り難いです。相続人全員が何の意義意見もなく遺言公正証書の通り、遺産分割協議書が作成され、皆が快く同意してくださいました。

ただ一つ問題が起きた物件がありました。父が亡くなる直前に寄付をした土地です。それは東京小金井市の1,100坪ほどの土地で、特別養護老人ホーム設立の原資として寄付をしました。受取った人はその土地を売却して、その代金を資金に老人ホームを建てる計画でした。以前、その土地はある会社に貸しており、父との間では既に立ち退き返還は合意されておりました。しかし寄付の話が早く進みすぎた為、寄付をした時点では、借主の会社の作業所の建物だけが残っていました。寄付を受けた側はその土地を新地にして早く売りたかったようで、既に買い手まで決まっていたようです。しかし立ち退く側にはあまりに早急な話でしたもので、両者の話し合いで感情的なわだかまりが発生したのです。月日が経つにつれて、にっちもさっちもいかない状態になってきたのです。

ある時、寄附を受けた側が私どものところに、何とか助けてくださいと青ざめた顔で、やって来ました。作業所の建物がなければすぐにでも売却でき、老人ホームの設立、建設はスムーズにいくというのです。私どもには、父の意志を大事にして貫く覚悟はできておりましたので、私の責任でその作業所を取り壊すことにしましょう、と返事をしました。早速、解体業者さんに事情を説明し、機械と運搬車両数台を用意していただくことになったのです。

決行の前日、母に夜明けとともに解体作業を始めることを伝えると、母も一緒に行きたいと言われました。母の心には父の意志を早く叶えさせたいという思いと早く安心したいという気持ちがあったのでしょう。斯くして、母も行くことになりました。当日、伊東を夜中に発ち、小金井市の現場にはまだ暗い時間に着きました。しかし、現場には既に作業者や関係者が待機しておりましたので、簡単な打ち合わせをして夜明けが来るのを待ちました。『作業にかかれー!』という号令と同時に、解体機が唸りをあげたのを覚えております。木造でしたのでアッという間に作業は進み、次々と運搬車両に廃材は積み込まれ運び出されていきました。土の上には何も残っておらず、関係車両もサッーと姿を消してしまいました。その後、その土地は早速、第三者に買われ数億円の現金に替わり、父の希望通りの特別養護老人ホームへと生まれ変わりました。

作業所の持ち主は、弁護士を通して裁判をしてでも決着をつけると大変興奮されていたそうですが、その後、何もせず仕舞いでした。きっと父の『お年寄りの援助をしたい』という意志を理解してくれたのでしょう。言いたいことは沢山あったと思われますが、それを我慢されて争うことを避けたことに対して、私は、大変申し訳ないことをしたと思うと同時に、ありがとうございますとお礼を述べたい気持ちでおります。





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