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大東館新館
父なき渡邉家
 副経営者のひとり言〜大東館新館〜
その2 大東館新館建設の編

父は自分の寿命が長くはないと知っていたのでしょうか。『建物はなるべく早くできる物を』と云われ、土地利用委員会の審査が及ばない範囲の建物にするよう、設計士にお願いしました。
設計士は東京在住の村越さんという方に依頼することが決まり、それからというもの、頻繁な打ち合わせの連続でした。父は東京都杉並区荻窪の東京衛生病院に入院しておりましたので、その病室での打ち合わせ、週末は現地伊東で泊りがけの打ち合わせとなり、限られた時間内に沢山のことを決めていきました。新館は基本として4階建て、客室の一部とお風呂は古い木造部分を使用することにしました。

古い木造の建物を取り壊して、そこに新館を建てるわけですから、『工事現場の横を通って玄関まで行かれるお客様の安全確保』『取り壊しの大広間の替わり』『休止状態の源泉の復活』『取り壊す木造部分の決定』『残った木造部分の補修』等の解決すべきことも数多く発生しました。

建設業者を決めるにあたり、兄が建設業を営んでいますので兄に依頼するのが一般的であると考えておりましたが、父は『旅館というものは地元に可愛がられなくては駄目だ。』と言い、地元伊東の建設業者に依頼することになりました。父は以前、健康だった時は、伊東市内を散歩することが好きでした。途中、建設現場があると必ず立ち寄り、場合によっては中まで入り込み、出来具合を見るのが大好きだったのです。今回、建設業者を決める際に、あの時に父が建設現場を見て回っていたことが参考になりました。父はそれらの現場よくを克明に覚えており、その中で一番良心的で仕上げが丁寧で真面目であると映った業者がいました。『杉山工務店を呼んできてくれ』と云われ、早速連絡を取りましたところ、社長さんと専務さんが古びた大東館に見えました。会ったその時に『特命で指名業者としてお願いしたい。どうか私どもの旅館を作ってください。』と父が述べると、工務店の社長さんの顔は『本当にこの人たち大丈夫かな?』という疑いの顔をされていました。既に建築資金として5億円は用意されていましたので『希望の前金はすぐにお支払いしましょう。』と申したところ、真顔でびっくりされておりました。一度も会ったこともない者から数億円の建築依頼をされたのですから。
昭和56年12月新館の起工式が行われ、いよいよ工事がスタートしたのです。翌57年7月26日に無事に落成式を迎えることができました。鉄骨鉄筋4階建て、客室数10室、宴会場、フロント、ロビー、調理室を新調し、また電気、水道、ガス、防災関係、温泉、電話、冷暖房、排水等、管理部門が新しくなったことが何より嬉しかったです。1階から大浴場、露天風呂へ、4階から旧木造の客室へと連結され、効率的な営業ができるようになりました。

父の病状は思わしくなく、週に数回東京の病院へ、工事の進み具合、旅館の営業のこと、家族のこと、財産相続のことなどを報告しに、また丸山ワクチンが父の病気には有効とされ、早朝、日大病院へ行き、薬を貰う人垣の列に並び、受け取った薬を主治医に届け続けてきました。しかし父の病状は快方に向かわず、最後の仕事として老人ホーム建設の寄付の公正証書と私どもへの遺言公正証書の作成を弁護士さんに頼んだ後、昭和57年12月7日静かに逝きました。

新館を見ることなく最後まで、私たち一族のこと、家業のことを案じ尽くされたことに、『お父さん本当に有難うございます。』と心より何度も何度もお礼を申し上げたい心境で一杯でした。





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